「食後に胃が重い」「食べたものがいつまでも胃に残っている感じがする」など、食べたものがいつまでも消化されず、胃の中に長時間残ったときに起こる吐き気や膨満感などの症状の総称が「胃もたれ」です。
胃もたれは、食べ過ぎや飲み過ぎによる消化不良のほか、加齢や生活習慣の乱れによる胃のはたらきの低下、ストレスなど、さまざまな原因によって生じる、代表的な胃の不調のひとつです。
そのため、「胃もたれに効く薬」を探す際には、自分の胃もたれの原因を把握し、その原因や症状に合ったタイプの薬(市販薬)を選ぶことが重要になります。
そこでこの記事では、胃もたれが起こる原因を紹介しながら、原因や症状に合わせた胃薬の選び方や、胃酸が関係する胃もたれに対する市販薬「タケプロンs」の効果や特徴について、専門的な内容をわかりやすく解説いたします。
胃もたれに効く薬を探している、市販の胃薬のおすすめの選び方が知りたいという方は、ぜひ最後までご覧ください。
胃もたれとは?胃もたれの原因は?
胃もたれ(もたれ)とは、胃の中に食べ物が残っているように感じ、食後の重苦しさやお腹の張り、胃やみぞおちのあたりがムカムカするといった症状の総称です。
症状のあらわれ方は人によってさまざまで、気持ち悪さや吐き気を感じる方もいれば、食事をするとすぐにお腹がいっぱいになってしまう方、胃にガスが溜まって張ったような感じ(膨満感)が生じるという方も少なくありません。
このように、「胃もたれ」という言葉で表現される症状には幅があり、感じ方や伝え方が人によって異なります。
そんな胃もたれの原因はひとつではなく、暴飲暴食などの生活習慣による消化不良をはじめ、加齢やストレスによる胃のはたらきの低下、自律神経の乱れなどさまざまなものが考えられます。また、胃炎や胃潰瘍、逆流性食道炎などの疾患がある場合にも同様の症状を感じることがあるので注意が必要です。
暴飲暴食(食べすぎ・飲みすぎ)・消化不良による胃もたれ
食べ過ぎ、飲み過ぎなどで胃に負荷がかかると、胃もたれの症状が起きやすくなります。
大量の食事をとったときや、カロリーが高く脂肪の多い食事をしたときには、消化に時間がかかってしまうため、気持ち悪さや吐き気といった、胃もたれの症状が出現しやすくなる可能性があります。
また、お酒(アルコール)やコーヒー(カフェイン)、香辛料(辛いスパイス)など、刺激の強い飲食物を摂取すると、胃をはじめとした消化器の機能に負担を与えやすくなるため、胃もたれや胃の痛みが生じることがあります。
加齢や生活習慣の乱れによる胃のはたらきの低下による胃もたれ
加齢によって、胃の粘膜の弾力が低下し、胃酸の分泌のバランスも乱れやすくなります。
胃の弾力性が減少することで、胃の筋肉が伸び縮みしづらくなったり、ぜん動運動(胃腸の収縮運動)が弱まることで、小腸へ食べ物を運ぶ能力が低下するなど、胃の機能だけではなく、消化機能全体が低下してしまう可能性もあります。
加齢のほかにも、睡眠不足、運動不足、不規則な食事時間などの生活習慣や食習慣の乱れも、胃のはたらきの低下につながる場合がありますので、バランスの良い食事をはじめ、規則正しい生活習慣を心がけることが重要です。
ストレスや胃酸による影響
胃は精神面やメンタルの影響を受けやすいことが知られています。
たとえば、人間関係や生活環境などによって強いストレスを感じると、自律神経が乱れ、胃の機能が低下し胃もたれの原因となることがあります。
また、脂質の多い食事した場合など、過剰に分泌された胃酸が十二指腸に流れ込むことで胃の働きにストップがかかり、胃もたれの原因となることがあります。
通常、胃酸は食べたものをしっかりと消化したり、殺菌したりするための重要な物質ですが、胃もたれを緩和するためには、胃酸を適切にコントロールするという視点も重要になります。
胃酸の逆流による胃もたれ
胃酸が食道に逆流することで、胃もたれの症状があらわれることもあります。
胃と食道のつなぎ目には「下部食道括約筋(LES)」という筋肉があり、この筋肉が、食べ物が通過するとき以外はつなぎ目を締めることで、胃酸の逆流を防いでいます。
しかし、加齢による筋肉の変化や食べ過ぎ、早食い、前かがみの姿勢、腹圧の上昇、高脂肪食などによってこの筋肉のはたらきが弱まると、胃酸が食道に逆流しやすくなります。
この場合、胃もたれだけではなく、胸やけや呑酸(酸っぱい液体が上がってくる感じ)などの症状をともなうことも少なくありません。
胃や食道の疾患による胃もたれ
胃もたれが長く続く場合には、何らかの疾患(病気)が隠れている可能性も考えられます。
胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃酸が食道に逆流することで不快な症状があらわれる「逆流性食道炎」など、胃もたれの症状を誘発するような疾患はいくつも存在します。
そのため、胃もたれや胃の不快感が長期間続いているという方は、早めに医師の診察を受けるようにしましょう。
また、胃もたれだけではなく、下痢や嘔吐を繰り返している、発熱などの症状もある、急激な体重の減少がみられる、消化器からの出血がある(血液が混じった黒い便が出る、吐血をするなど)などの場合には、すぐに医療機関を受診するようにしてください。
胃もたれに効く薬の種類とタイプ
胃もたれの不快な症状を緩和するためには、市販の胃薬を正しく使用することも大切です。
とはいえ、胃薬にはいくつかのタイプがあり、配合されている成分によって作用やはたらき、期待される効果も異なります。
胃もたれに対する市販薬には、胃の運動を活発にするなど、胃のはたらきが弱まっている場合に適しているものと、胃の粘膜を保護するようなタイプのものがあります。
それだけではなく、胃酸の分泌を抑制することで、過剰な胃酸分泌をブロックするようなはたらきの胃薬もあります。
このように、同じ「胃もたれの効能を持つ薬」であっても、そのアプローチはさまざまです。
胃もたれの症状を適切に緩和するためには、その薬の特徴を理解したうえで、ご自身の症状に合ったものを選ぶことが重要になります。
胃もたれに使用される市販の胃薬の種類
胃もたれに使用される市販の胃薬の中には、プロトンポンプ阻害薬(PPI)やH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)、消化管運動改善薬、胃粘膜保護薬、健胃薬など、さまざまなものがあります。
この中でも、胃酸の分泌を抑制する胃薬(胃酸分泌抑制薬)としては、PPIやH2ブロッカー、M1ブロッカー(ピレンゼピン塩酸塩)があり、それぞれのはたらきは異なります。
H2ブロッカーは、胃酸の分泌に関わる3つの物質(ヒスタミン・ガストリン・アセチルコリン)のうち、ヒスタミンの結合先であるヒスタミンH2受容体をブロックすることで、胃酸の分泌を抑えます。
一方、プロトンポンプ阻害薬(PPI)は、胃酸を分泌する最終段階である「プロトンポンプ」に直接作用し、胃酸の分泌を元から抑えることができます。
PPIは胃酸の分泌を元からブロックするため、「胃酸の元栓を閉める」といったように例えられることもあり、に胃酸分泌を抑制することが可能です。
PPIは、2025年に「ランソプラゾール」、「オメプラゾール」、「ラベプラゾール」の3成分が医療用医薬品から一般用医薬品にスイッチ(スイッチOTC化※)されており、以前までは医師の処方によってのみ使用可能であった「ランソプラゾール」が、「タケプロンs」として、市販薬でも使用できるようになりました。
これまでは医療機関を受診しなければ選べなかったタイプの胃薬であるPPIも、市販薬として購入可能となっていますので、胃もたれなどの症状を緩和したいという方は、用法用量や使用上の注意を守って「タケプロンs」を正しくご使用下さい。
【タケプロンsの効能】胸やけ、もたれ、胃痛
※スイッチOTC化:病院で処方される医療用医薬品のうち、副作用が少なく安全性の高いものを市販薬(OTC医薬品)に転用(スイッチ)すること
市販の胃薬を購入・使用する際の注意点
市販の胃薬を購入する際には、ドラッグストアの薬剤師や登録販売者に相談し、自分に合うタイプの胃薬を選ぶのがおすすめです。
また、現在服用している医薬品がないか、基礎疾患(持病や治療中の病気など)がないかを確認したうえで、自分の症状にあった市販薬を正しく使用するようにしましょう。
用法・用量はもちろん、定められた服用期間を守って正しく使用し、症状が続く場合には医療機関を受診することも大切です。
胃もたれに効く市販のPPI
「タケプロンs(ランソプラゾール)」の特徴
タケプロンsは、胃酸逆流などによる胸やけ、胃もたれ、胃の痛みに効果が期待できる、市販のプロトンポンプ阻害薬(PPI)です。
タケプロンsは、医療用(処方薬)と同じ成分であるランソプラゾールが配合された胃薬であり、胃酸が出る最終段階の「プロトンポンプ」に直接はたらきかけることで、胃酸の分泌を抑えるという特徴があります。
また、タケプロンsは水なしでのめる口腔内崩壊錠という剤形を採用しておりますので、胃もたれを感じた際にも、水なしで服用することが可能です。(用法:口中で崩壊させて服用するか、水またはお湯で服用すること。)
なお、タケプロンsは要指導医薬品ですので、ご購入にあたっては、服用しても問題ないかを確認するための「タケプロンsチェックシート」を使用し、薬剤師と使用の可否を確認する必要があります。
タケプロンsチェックシートはこちらタケプロンsの特徴
- 胃酸逆流などによる胸やけ、胃もたれ、胃の痛みに
- 医療用と同じ成分、ランソプラゾールを市販薬で初めて配合
- 1日1錠で、24時間効く
- 水なしでのめる口腔内崩壊錠
タケプロンsの成分
成分
1錠(1日服用量)中
| 成分 | 含量 |
|---|---|
| ランソプラゾール | 15㎎ |
添加物:乳糖水和物、セルロース、炭酸Mg、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、タルク、酸化チタン、D-マンニトール、メタクリル酸コポリマーLD、ラウリル硫酸Na、ポリソルベート80、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、クエン酸トリエチル、マクロゴール、ステアリン酸グリセリン、三二酸化鉄、クエン酸、クロスポビドン、アスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)、ステアリン酸Mg、香料
タケプロンsの効能
胸やけ、もたれ、胃痛(本剤は胃酸の分泌を抑えるプロトンポンプ阻害薬を含んでいます)
タケプロンsの用法・用量
用法・用量
次の量を、口中で崩壊させて服用するか、水またはお湯で服用すること。
| 年齢 | 1回量 | 1日 服用回数 |
|---|---|---|
| 15歳以上 | 1錠 | 1回 |
| 15歳未満 | 服用しないこと | |
・2週間を超えて続けて服用しないこと。
<用法・用量に関連する注意>
- (1)用法・用量を厳守すること。
- (2)1日1回同じ時間帯に服用すること。
- (3)症状が治まった場合は、服用を止めること。
- (4)本剤は口腔内で崩壊するが、口腔の粘膜から吸収されることはないため、唾液または水でのみこむこと。
- (5)錠剤の取り出し方
図のように錠剤の入っているPTPシートの凸部を指先で強く押して、裏面のアルミ箔を破り、取り出して服用すること(誤ってそのままのみこんだりすると食道粘膜に突き刺さる等思わぬ事故につながる)。

タケプロンsの使用上の注意
してはいけないこと
(守らないと現在の症状が悪化したり、副作用が起こりやすくなる)
- 1.次の人は服用しないこと
- (1)本剤または本剤の成分により、アレルギー症状を起こしたことがある人。
- (2)次の医薬品を服用している人。リルピビリン塩酸塩(HIV感染症治療薬)
- 2.本剤を服用している間は、次のいずれの医薬品も使用しないこと
- 他の胃腸薬、テオフィリンを含有する内服薬(鎮咳去痰薬、乗物酔い薬)、酸化マグネシウムを含有する内服薬(瀉下薬等)
- 3.授乳中の人は本剤を服用しないか、本剤を服用する場合は授乳を避けること
- 4.他のプロトンポンプ阻害薬の使用期間も合わせて2週間を超えて続けて服用しないこと(重大な消化器疾患を見過ごすおそれがあるので、医師の診察を受けること。)
相談すること
- 1.次の人は服用前に医師または薬剤師に相談すること
- (1)医師の治療を受けている人。
- (2)妊婦または妊娠していると思われる人。
- (3)高齢者。
- (4)薬などによりアレルギー症状を起こしたことがある人。
- (5)次の症状のある人。原因不明の体重減少、持続性の胃痛・腹痛
- (6)次の診断を受けた人。肝臓病、胃・十二指腸潰瘍、フェニルケトン尿症
- 2.服用後、次の症状があらわれた場合は副作用の可能性があるので、直ちに服用を中止し、医師または薬剤師に相談すること
| 関係部位 | 症状 |
|---|---|
| 皮膚 | 発疹・発赤、かゆみ、水疱 |
| 消化器 | 腹部膨満感、便秘、下痢、血便、下血、吐き気・嘔吐、食欲不振、腹痛、味覚異常、口内炎、舌炎、口のかわき、飲み込みにくい・胸やけ・嘔吐・口腔内白斑(カンジダ感染症が疑われる) |
| 精神神経系 | 頭痛、うつ状態、不眠、めまい、眠気、ふるえ、けいれん、意識の低下 |
| その他 | 発熱、女性化乳房、むくみ、からだがだるい、舌・口唇のしびれ感、手足のしびれ、筋肉痛、脱毛、脱力感、関節痛、目のかすみ |
まれに下記の重篤な症状が起こることがある。その場合は直ちに医師の診療を受けること。
| 症状の名称 | 症状 |
|---|---|
| ショック (アナフィラキシー) | 服用後すぐに、皮膚のかゆみ、じんましん、声のかすれ、くしゃみ、のどのかゆみ、息苦しさ、動悸、意識の混濁等があらわれる。 |
| 皮膚粘膜眼症候群 (スティーブンス・ジョンソン症候群)、 中毒性表皮壊死融解症 | 高熱、目の充血、目やに、唇のただれ、のどの痛み、皮膚の広範囲の発疹・発赤等が持続したり、急激に悪化する。 |
| 肝機能障害 | 発熱、かゆみ、発疹、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)、褐色尿、全身のだるさ、食欲不振等があらわれる。 |
| 症状の名称 | 症状 |
|---|---|
| 間質性肺炎 | 階段を上ったり、少し無理をしたりすると息切れがする・息苦しくなる、空せき、発熱等がみられ、これらが急にあらわれたり、持続したりする。 |
| 腎障害 | 発熱、発疹、尿量の減少、全身のむくみ、全身のだるさ、関節痛(節々が痛む)、下痢等があらわれる。 |
| 血液障害 | 発熱、さむけ、のどの痛み、鼻血、歯ぐきからの出血、あおあざができる、出血が止まりにくい、頭が重い、動悸、息切れ、体がだるい、めまい、白目が黄色くなる、皮膚が黄色くなる、尿の色が濃くなる等があらわれる。 |
| 視力障害 | 文字や形がみえにくい、視野の異常等があらわれる。 |
| 低マグネシウム血症 | 吐き気、嘔吐、食欲不振、体がだるい、顔や手足の筋肉がぴくつく、一時的にボーっとする、意識の低下、手足の筋肉が硬直しガクガクとふるえる、しびれ、めまい、動悸、気を失う等があらわれる。 |
- 3.3日間服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、医師または薬剤師に相談すること
タケプロンsの保管および取扱い上の注意
- (1)直射日光の当たらない湿気の少ない涼しい所に箱に入れて保管すること。
- (2)小児の手の届かない所に保管すること。
- (3)他の容器に入れ替えないこと(誤用の原因になったり品質が変わる)。
- (4)使用期限を過ぎた製品は服用しないこと。
- (5)箱の「開封年月日」記入欄に、内袋(アルミの袋)を開封した日付を記入すること。
- (6)一度内袋(アルミの袋)を開封した後は、品質保持の点から開封日より6ヵ月以内を目安になるべくすみやかに服用すること。
胃もたれには市販薬「タケプロンs」を
正しくご使用ください
胃もたれは、食生活や生活習慣の乱れなどで生じることのある、身近な症状のひとつです。
しかし、症状は人によって異なるだけではなく、その原因もさまざまです。
だからこそ、自分の症状や原因に合ったタイプの薬を選ぶことが大切です。
タケプロンsは、医療用と同じ成分であるランソプラゾールを市販薬で初めて配合し、胃酸が出る最終段階のプロトンポンプに直接はたらきかけることで、胃酸の分泌を抑える市販の胃薬(プロトンポンプ阻害薬:PPI)です。
胃酸の分泌を強力に抑えるだけではなく、1日1回1錠で24時間効き、水なしでのめる口腔内崩壊錠であるという点も、タケプロンsの大きな特徴です。
なお、タケプロンsは要指導医薬品ですので、購入の際には「タケプロンsチェックシート」を用いて薬剤師と使用の可否を確認し、説明を受けたうえでご使用ください。
また、「タケプロンs」は、2週間を超えて使用することはできません。3日間使用しても症状が改善しない場合は、服用を中止し、医療機関を受診してください。気になる症状がある場合には、早めに医療機関にご相談ください。
タケプロンsをはじめ、医薬品を使用する際には、必ず用法・用量を守って、正しく使用するようにしましょう。